名古屋・栄の隆盛

緊急事態宣言中ですが、結婚式の打ち合わせのためにはるばる名古屋へ行ってきました。

今回久々に栄を歩いたのですが、(緊急事態宣言中ということも差し引いても)名駅周辺に比べて人の少ないこと。

僕が中高生だった20年以上前は、名古屋の商業の中心と言えば栄でした。4Mデパートのうち松坂屋三越丸栄(+スカイル)の3つが栄にあることが大きかったのでしょう。サカエチカやセントラルパークを含む巨大地下街のおかげで地上よりも地下に人が多い街ではありましたが、とにかく名駅に突っ立ってても何もなく、栄まで行かないと何も始まらない、名古屋はそんな街でした。

しかし1999年にJRセントラルタワーズのツインタワーが建って状況は一変。当時は4Mに1T(髙島屋)が追加されたという程度の触れ込みでしたが、徐々に栄まで足を運ばずに名駅で買い物を完結させる人が増え始め、さらに2006年にトヨタのミッドランドスクエア、2015年に(新)大名古屋ビルヂング、2016年にJRゲートタワー、2017年にJPタワー名古屋、と次々に超高層ビルが立ち並び、企業活動的にも商業的にも一気に名駅への一極集中が進んでゆきました。

一方で栄はというと、百貨店という存在の訴求力が薄れ、4Mの一角を担った丸栄が閉店し、各企業本社は名駅付近のビルに移転してゆき、再開発も遅れてすっかり閑古鳥が鳴く有様に。実際自分も帰省時に栄に足を運ぶ機会がすっかり少なくなってしまいました。

人の密集する名駅に何もかも集中させるというのは、街として正しい姿なんだろうか? 埼玉でいうなら浦和と大宮とさいたま新都心を合体させたようなもんでしょう。さらにそこに交通の要衝も合体したのが名駅周辺。人通りの少ない栄を歩きながら、なんとか栄に復活してもらえないかと思った週末なのでした。